こんにちは!
shiyyaです
今回は前回の続きの以下の項目について
お伝えしようと思います!
4.一時保護所の1週間
5.職員はどんな人?
6.保護所でのトラブルの色々
おまけQ&A 保護所に子どもを保護すると成績が上がるの?給料が上がるの?
4.一時保護所の1週間
一時保護所では、毎日規則正しい生活を送っています。
【一時保護所平日の一日】
7:00 起床 布団上げ・身支度
8:00 朝食
8:50 朝の会
9:00 学習(~11:45)
12:00 昼食
13:00 昼の会
13:10 午後日課
(環境整備・公園・図書館・レクなど)
15:00 おやつ
15:15 担当場所の掃除
15:30 自由時間(~18:00)
・中学生は居室にて学習時間
・この時間に順番に入浴(1人15分程度)
18:00 夕食
18:30 日記・読書
19:00 自由時間
20:45 就寝準備
21:00 就寝
☆土曜日は隔週で学習時間があり、午後は自由時間です
☆日曜日は午前と午後の日課がなく、自由時間です
自由時間は、所内にて居室で過ごす子、ラウンジでテレビを見たり漫画を読んで過ごす子、体育館や所庭で体を動かす子などがいます。
5.職員はどんな人?
私の居た一時保護所は、児童福祉司になる前の児童指導員や、保育士、心理司、嘱託の職員などがいました。
学習は児童指導員、心理面のフォローを心理司、生活全般・運営全般を保育士という体制でした。
児童指導員には、学校の先生が出向しており、教育現場のプロが実際に子供の指導に当たっています。
学年もバラバラ、気質もバックグラウンドもバラバラで個性的な子どもたちがいても、しっかりまとめてくださるので助かります。
6.保護所でのトラブルの色々
保護所でのトラブルは色々あります。
・無断外出
文字通り、子どもが無断で所外に出てしまう事です。所から電気屋さんに行って、店頭のモックを使って連絡を取り、他の人に会いに行く…なんて子どももいました。その都度捜索、警察への連絡、親御さんへの連絡をするだけでも、かなり疲弊しました。
・籠城
子供がラウンジに立てこもり、バリケードを張って侵入できないようにし、大音量で音楽をかけたり、窓から暴言を吐いたりという事がありました。子どもたちは集団になって攻撃的になり、職員にはさみを突き付けることもありました。逮捕された子どもも出ています。
・子ども同士のケンカ
24時間、気が合おうが合うまいが一緒に同じ建物で暮らすことは子どもにとってもストレスです。子ども同士でのトラブルも日常茶飯事でした。中学生以上のトラブルになると、殴り合いのようなことにつながることもあり、止めに入るのも大変でした。
・子どもからの暴力(逆に近いことはあります)
時に暴力は職員に及ぶこともあります。
私の知っている限りでは、椅子を振り上げられたり、肋骨骨折したり、妊娠を希望している職員にあえて腹部を攻撃しようとするなどの身体的・心理的被害がありました。
私も噛まれてあざができる・蹴られてあざができて数日休むことなどはありましたが、いずれも謝罪等はなしです。
職員からの暴言や暴力についてももちろん目撃しています。
それらは必ずとりあげられ、報告され、処分を受けています。
もちろん近くにいた私も聞き取り調査などに協力しています。
残念ながら未熟な職員もいるので、ついカッとなってしまう人がいることは否定できません。
でも、子どもだからといってすべて大人が引き出した結果だとすることも、謝罪がなくて済むことも、今後の社会生活には不適切であると思う事を、個人的な意見として付け加えたいと思います。
・保護者の侵入
保護者の意にそぐわない保護であった場合、保護者が保護された児童を連れ帰ろうとして度々敷地内に無断で侵入してくることがあります。もちろん夜間早朝を問わずです。
私たちも緊張の中で他の児童も含めて運営することになります。
よく略奪した、などと表現されることもありますが、私たちは今後の生活の場が決まるまでの間、安心安全に過ごすことがミッションですので、帰したい・帰したくないなどの気持ちはなく、とにかく保護所内の安全に努めなければならないので、そこを守るために毎日運営をしているという事はお伝えさせてください。
その場合は施錠をしたり、外から見える部分のカーテン閉めなどを行い、お互いを刺激から守ります。
中には、駐車場に自分の家の車がとまっているのを見るだけでパニックを起こす子供もいたので、細心の注意を払います。
おまけのQ&A
Q.保護所に子どもを保護すると成績が上がったり、給料があがったりするの?
結論から言うと絶対ありません。
良く勘違いされるのは『保護した人数だけ予算が付くから、児相はたくさんの子どもを保護したがっている』と言われることなのですが、これは予算が付く点に関しては合っていますが、保護したがっているについては間違っているのです。
子どもを保護すればその児童についての生活に関するいろいろな費用が掛かります。
そのため人数に応じた予算が付くのは当たり前のことだと思います。
しかしながら、私たちは定員20人のところで、40人預かっていても60人預かっていても(実際にありました)、給料は変わらないですし、何なら職員の人数も変わりません。
もちろんボーナス等への影響もありません。
業務量は保護人数に対して大きくなるのに、給料は一律です。
もちろん成績もありませんし、むしろ前述の通り定員に対して保護人数はパンクしているわけですから、保護は出来るだけ避けられるケースは避けたいと福祉司も思っているはずです。
ちなみに、予算がついても保護所の物品が豪華になったり、必要以上に豊かになることはありません。
業務用のシャンプーも使っていますし、おむつだって安いところを選んで買っています。
余ったらお返しするのが予算なので余っても私たちの懐には入りませんし、余剰と判断されれば例え必要と思った物を買おうとしても庶務に止められるだけです。
個人的な本音を言うと、保護なんか必要なかったら絶対したくないです。
☆次回予告☆
7.退所した子供たちのその後
8.メディアの報道と実際について
9.元職員としての願い
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